押井守の「友だちはいらない」を読んで思ったことなど。【後編】
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昨日は中途半端なところで切ってしまったのですが、Twitterやコメントなどで反応がもらえて嬉しかったです。
前編では「この本における友だちの定義と、私の考える友だちの定義」をご紹介しました。
今回は「孤独について」がテーマです。
暗すぎかな…(笑)
前回の記事を書いた時も、誤解されて怒られたらどうしよう…と心配していたのですが、皆さんのさまざまな考え方が分かりとても勉強になりました。
すでにたくさんの反応は頂いたので、後編は必要ないような気もしますが、自分が気持ち悪いのと書きたいテーマなので、よろしければお付き合いください。
人間は孤独であるということに気づくこと
この本の一番共感した言葉は、押井守監督の
人間は孤独であるという当たり前の事実に気づくことがまず大切です。
という部分です。
私が人間関係において悩んだ時に、最終的に行きつくのはココです。
またまた、冷たい人間だと思われそうですが、親であろうと、恋人であろうと他人なのです。
どんなに共通点があろうとも、私も相手も個であり、別の人間であるという事実は変えられない事実である、ということを忘れないように生きたいと思っています。
そういう風に考えれば、元々違う個体であるので、相手と違う部分が見つかったとしても、それが当たり前の事実として受け入れることができます。
不愉快になったり、辛くなったりする回数が減ったり、違いに対して無暗に傷つけたりすることが少なくなります。
結果的に、人間は孤独であると気づくことで、自分も他人も尊重できることに繋がるのではないかと思うのです。
まあ、格好つけてこんなことを言っていますが、全部が全部割り切れないのが、人間の難しいところなんですが(笑)
恋愛で相手が愛を返してくれないと、イライラする日もありますが、「愛情表現だって人それぞれ違って当然だよね」と自分を落ち着けることで、ストレスが減るので私はそれで良いと思っています。
もちろん、相手と自分のどうしても受け入れられない違いを、言葉で埋めることも必要だと思います。
でも、「元々考えは違うものだけど、妥協点を探したい」というスタンスで話すのと、「絶対に全てが同じでなければいけない」というスタンスで話すのとは、相手の受ける印象は違ったものになるのではないのかな、と思います。
他にも気になる言葉がたくさん
目次には「人間は生まれつき公平じゃない」「友だちは死んだ人でも良い」などの目を引く言葉がたくさんあります。
本の全体を通して、「個を充実させていくにはどうするか」という点を押井守さんの監督人生の経験から語られています。
私はこの本を読み終えましたが、「友だちはいらない」とは思いません。
人生を豊かにするのは、明確な関係性ばかりではなく、曖昧なものもステキだと思うからです。
友だちという関係も、知人も、仲間も、一瞬しか交わらなかった名前の無い関係も。
縁って不思議で面白いものだと感じます。
私の経験から言えば、自動車免許を取りに合宿へ行った時に出会った人達とは、もう人生において二度と会うことは無いでしょうが、今でも顔を思い出すことは出来ますし、あの二週間の間は、相手の悩みを聞き、喜びを共有できた素敵な関係だったと思います。
例え、長い人生の中で見れば一瞬の関係だったとしても、自分の心の中に残っている想い出が愛おしいものであれば、それでいいような気がするのです。
本日も読んでいただきありがとうございました!