『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』の感想。当たり前だけど大切で忘れがちなことがたくさん【書評】
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どうも、ひつじ田メイ子です。
最近、休日には謎に早起きしてしまう性質に気づきました。
「お休みだ!」と思うと目が覚めるって子どもみたいですね。
いつもはお布団でずっともぞもぞしているのですが。
ずっと書きたかった本について書こうと思います。
『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』という本です。
汐町コナ著『「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由』
内容は、タイトルの通りです。
「なぜ人はブラック企業で働き続けてしまうのか」の心理を書いています。
昔、その気もないのにうっかり自殺しかけました。|「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)|汐街コナ|cakes(ケイクス)
158Pほどで、汐街コナさんの漫画と精神科医のゆうきゆうさんのコラムが載っています。絵がたくさんあるので頭に入ってきやすいと思います。
この本を読んで欲しい人
- 自分は平気だけど周りに「元気?大丈夫?」って言われることが増えた人
- 辛い労働環境なのに色々考えて会社辞められない人
- 責任感を感じやすくなんでも自分でやっちゃいがちな人
- 新社会人・就活生とその家族
現状、仕事に不満とかなくて満足している人でも読んでて損は無いと思います。
自分じゃなくても、大切な人がこういう状況に陥ってしまうかもしれないということを理解するためには分かりやすい本です。
「逃げる」ことは簡単なことじゃないんだ
昔、その気もないのにうっかり自殺しかけました。|「死ぬくらいなら会社辞めれば」ができない理由(ワケ)|汐街コナ|cakes(ケイクス)
仕事で追い詰められた時の描写は的確すぎると思う。
汐街コナさんは本著の中で、こう述べられています。
道にはいくつもの分かれ道や扉があります
元気なうちはそれがまだ見えます
でも
真面目な人ほどその道や扉を塗りつぶしてしまいます
ホント、その通りなんだよね。
「いまこの仕事辞めたら後悔するかも」
「これより悪くなったらもう無理だから、いまの仕事を頑張るしかない」
「辞めたら周囲になんて思われるだろう」
「いまやってる仕事は私しか担当者がいなくて引き継げないからやめられない」
などなど。
上に述べたことなんて、死んでしまうことに比べたらどうでもいいことばかりです。
でも、その考えができるのは健康で正常な時なんです。
どんどん自分の中で選択肢を潰して行って、自分が傷ついているのも気づかずに走り続けていってしまいます。
具体的な本の内容
トピックとしては、
- なんで死ぬまでがんばりすぎちゃうの?
- がんばらない勇気
- 世界は本当に広いんです
などがテーマとして書かれています。
また「心療内科に行った方がいいかもしれないけどはじめてで不安」という人へ向けて、どんな場所であるか、心療内科に行っていいか分からない人へ向けて指標などを書かれていて良いなと思いました。
内容は本当に全部頷きながら読んだんですが、「好きだから」「自分が選んだから」辛いことを我慢するのを当たり前だと思いこんではいけないという話は心に刺さりました。
人の心の痛みは目で見えない。だから私は自分の話をする
先日、友人が退職しました。
私と同じ適応障害を発症し、休職した後、退職という流れでした。
彼女はとても頑張り屋さんで、私と仕事が似ていることもあり熱い仕事の話を何度もしたことがある子です。
でも、彼女の職場での労働状態を前々から聞いていて深夜勤務が連続していたり、人間関係が難しいという話を聞いていました。
「大丈夫かな」と心配しつつも、彼女が大変ながらも楽しそうだったのでずっとお互い励まし合っていました。
私が病気を発症してからは、人と会うことが怖く、周囲と少し距離を置いていたのですが、最近落ち着いてきていたので彼女に連絡をとりました。
そして、会った時に「適応障害を発症して心療内科へ通い休職していた」という話をしました。
彼女は私の話を静かに聞いてくれて、「自分も仕事が最近少ししんどい」という悩みを打ち明けてくれました。
私と会った後、すぐに彼女は休職という選択をして会社を辞めました。
私と話したことで、「休職という選択もあると気づけた」と彼女は言ってくれました。
その休職の中で、自分の好きなことを見つめ直せる時間が取れたと。
心療内科に通っているのも自分ひとりじゃないんだと思えたと。
ありがとうと言ってくれました。
私は彼女に自分の休職の話をして良かったと思った。
でも、彼女の本当のしんどさに全然気づけなかったなとも思った。
大変そうだけど、明るく笑っていたから、大丈夫だと思っていた。
自分の痛みには敏感なのに、人の痛みはやっぱり見えないものなんだと思った。
私が鈍感なのかもしれない。
だから、私はできるだけ自分の話をしようと思う。
とりあえず、だれかが一人じゃないんだって思ってもらえたらいいなと思う。
うまくまとまりませんが、そんな感じです。
お付き合いありがとうございました。